副業の経費計上を電子申告で正しく行うためのポイント
副業が一般的になった今、本業とは別に収入を得る人が増えています。
副業で収入がある場合、確定申告を通じて適切に所得を申告することが求められます。
本記事では、副業の経費計上を電子申告(e-Tax)で行うためのポイントについて紹介します。
副業で確定申告が必要になるケース
副業をしているすべての人が確定申告をしなければならないわけではありません。
会社員などの給与所得者の場合は、副業による年間の所得(収入から必要経費を差し引いた金額)が20万円を超える場合は、確定申告が必要になります。
ここで注意すべきなのは「収入」ではなく「所得」が基準になるという点で、経費を差し引いた後で20万円を超えているかを確認する必要があります。
経費として認められる支出とは
経費にできるのは、副業の収入を得るために直接必要だった支出です。
たとえば、フリーランスライターであれば書籍購入費や取材交通費、在宅ワーカーであれば通信費や文具代などが該当します。
ただし、私的利用と混在する支出(例:家賃、光熱費、スマホ代など)は、業務に使用した割合を合理的に按分する必要があります。
領収書・レシートの保管は必須
経費計上の根拠となる領収書やレシートは、原則として7年間の保存が義務付けられています。
領収書自体を提出することは通常ありませんが、税務調査が入った際には提出を求められるため、適切な管理が必要です。
帳簿記録は継続的に
副業の所得がある場合、収入や経費を記録する帳簿の作成が求められます。
青色申告を選ぶ場合は「複式簿記」が原則ですが、そうでなくても簡易な「現金出納帳」や「経費明細表」でも最低限の記録は必要です。
近年では、会計ソフトやスマホアプリを利用することで、帳簿作成がしやすくなっています。
e-Taxのメリット
e-Taxを利用することで、税務署へ出向く手間が省けるほか、還付の処理も紙申告より早く行われる傾向があります。
また、一部の添付書類を省略できる点も利便性の高いポイントです。
また、会計ソフトを利用していれば、e-Taxと連携させることで、自動的に金額や科目を反映させることができ、効率的に申告を行うことができます。
まとめ
副業における経費の正しい計上は、納税額を適正にするために欠かせない作業です。
帳簿作成や領収書の管理など、日々の記録が重要となります。
副業の申告に関して不安がある場合は、税理士に相談することを検討してみてください。
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昭和62年~平成24年 大手税理士法人等でパートナー税理士として在籍
昭和62年 税理士一般試験合格
平成2年 税理士登録
平成24年10月 大手税理士法人退職後、税理士事務所開設
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