電子申告（e-Tax）のメリット・デメリット

所得税や法人税の確定申告の時期になると、税務署に出向く必要があることや、書類作成の煩雑さに頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか。

そんな中、近年広く普及しているのが国税電子申告・納税システム、通称「e-Tax（イータックス）」です。

本記事では、e-Taxを利用するメリットとデメリットについて紹介します。

e-Taxとは

e-Taxは、国税庁が提供しているサービスで、インターネットを通じて国税の申告・納税・申請などができる電子システムです。

個人・法人問わず利用が可能で、所得税、法人税、消費税など主要な税目に対応しています。

e-Taxのメリット

e-Taxのメリットは主に以下の点が挙げられます。

税務署に行かなくてよい

最大の利点は、自宅などからインターネットを使って申告手続きを行えることです。

税務署に出向く必要がなくなるため、移動時間や交通費を削減することができます。

還付が早い

e-Taxで申告を行うと、通常、書面提出よりも早く還付手続きが進みます。

紙申告では1か月〜1か月半ほどかかりますが、電子申告であればおおむね3週間程度で還付を受けることができるとされています。

添付書類の省略が可能

紙による申告では、医療費控除や保険料控除の証明書などを添付する必要がありますが、電子申告では、これらの一部の添付書類の提出を省略することができます。

ただし、税務署から確認を求められることがあるため、原本は申告期限から5年間はきちんと保存しておく必要があります。

青色申告者は控除額が10万円増額する

青色申告を電子申告で行った場合、基礎控除額が従来の55万円から65万円に引き上げられるため、節税効果をより高めることが可能です。

e-Taxのデメリット

一方で、e-Taxのデメリットとしては、主に以下の点が挙げられます。

利用環境の整備が必要

e-Taxを利用するには、パソコン・インターネット環境、電子証明書（マイナンバーカード）、ICカードリーダーなどの準備が必要です。

これらの準備段階で、ハードルが高いと感じる方もいます。

システムエラーのリスク

e-Taxの操作中にエラーが発生したり、送信時に通信が途切れるなど、インターネット特有の不具合も発生し得ます。

申告期限間際にトラブルが起きると、対応が難しくなるため、余裕をもって申告することが重要です。

まとめ

e-Taxは、申告の効率化や還付の早期化といった多くのメリットがある一方で、準備や操作にハードルを感じる方も少なくありません。

自身の環境に合った申告方法を選ぶことが重要となります。

不安や疑問がある場合は税理士に相談することを検討してみてください。